時間の大切さ

自分は高一の夏、それまで通りになにも考えずに生きるのをやめてから初めてちゃんと勉強をするようになった

親の愛という名の塾に通わせてもらう機会を蔑ろにして好きに生きていたが、いざ自分事化してはじめた勉強は楽しかった

はっきりいって

難しいと思わなかった

 

こんなに簡単なら

早くやっておけば良かった

 

とにかく、私は高一の当初は東工大に入りたかった

情報系

中3の時はおそらく東大に入れるだろうと思った(周りと会話が成立しなかったため)

でも、高校は偏差値58のなんとも言えないところだった

しかもその年の最低点で

 

で、いざ勉強すると

京大なら入れそうだと思った

英語は問題なかった

ただ、勉強というフレームワークに慣れ親しんだ期間が短すぎるのと

そもそもそれが習慣化するに至ってなかったため

数学、まして7科目を、残り一年で確実に合格を狙えるレベルまで持っていくのは

時間制約の都合で無理だと逆算して分かった

まず、数学に関して

数学以前の、算数、数理ができないとだめだと高2の冬に(もう少し前から薄々気づいてはいたが)はっきりと自認した

問題を解こうとした時に、これは公式の暗記で満点が取れる程度の高校定期試験ではなくて、中学受験算数で詰め込まれるような、鶴亀算的なノウハウを脳に埋め込んでいなければ、解けないと分かった。センターは暗記で9割以上取れるとしても。

 

で、その器用さ(数理の基礎)を小学校の頃からお行儀よく育った奴らは覚えていて、私は高二の冬から、なんていうのはさすがにアホらしく

物理も数学も大好きなのに解けなかった

点数は取れても、根本の原理を理解していない

 

結果として、仕方なく

与えられた制約の中で出せる一番の解決法として

私大文系のトップを目指すことに変えた

当時の自分からすれば、慶應や早稲田なら社会的見え方もまあ今と比べれば悪くない、と思えたからだ。

 

で、当然受かった

らしい

嬉しかったけど、周りからはさすがと言う声と、林くんなら当然だと思ってるのかなと思ったとも言われた

 

今思えば

ここで落ちてたら本当に人生終わってた

ターニングポイントだと思った。国語で本番死んだと思ったら9割超えたのも神を感じた

 

私にはこの時に大切なものを失っていることに今気づく

ひとつは

幼少期の教育が圧倒的なその後のアドバンテージの差を生むこと

良い悪いではなく事実

 

そして

好きだった科学をするための土俵(理系)から離れざるを得なかったこと

 

無理してレベルを下げて入るくらいなら

私大文系トップの方がマシ(将来の社会的地位の格差的な意味で)

だと思ったし、実際問題当時の俺からすれば正しい選択だったと思う

 

 

ただ、

蓋を開けてみれば

大学に入ると

 

確かに皆頭は良いが

それって結局若い頃に頑張ってるからで

 

みんないい私立学校出身だったりして

私はなんか寂しかった

 

そして、上流階級といわれるものの存在に触れた

 

こんな挫折を知らない人たちが世の中にいるのだと

ヤンキーだった俺には衝撃だった

 

その後、

話の合う人を見つけていくうちに

頭のいい人たちに会った

 

彼らは僕と違って

受験戦争を生きてきた

 

ヤンキーやら多趣味やらではなくて

キチンと勉強してきた

 

私の付け焼き刃的な知恵じゃ

到底届かない数理を持っていた

 

 

私にはなにもなかった

ヤンキーって特徴だけ

地頭が良いから受かったけど

本当ならちゃんとお受験戦争にぶら下がっていれば国立医学部でも目指せたんだろう

 

 

しかしまあ私はそういう気質ではなかった

大学では相変わらず居場所を探し求め、ベンチャーへ行き、お得意の地頭で就活もせずにそこそこ上の評価を得、東大生以上にも弁論で勝てるのだと自信が満ちていた

 

でもやはりSPIだとかっていう

お受験戦争の頭を問われるシーンでは

全く歯が立たなかった

何もわからなかった

エリートには通行手形が必要なんだ

 

桜蔭の子に助けてもらい

東大理学部の友達に助けてもらい

 

なんとなく会話がSPIのスコアとそれとなくズレてない感じを見せながら

 

ごまかしごまかし生きた

 

 

いつかやはり

嘘がバレると思った

 

新卒で内定をもらった大企業では、全員が旧帝国以上レベルの高偏差値で、

与えられたお題は

やはりあの通行手形だった

 

俺の得意はこれじゃない

そうやって逃げた

 

先のベンチャーには

また新たな壁もあった

 

頭が悪いと言うことだ

 

 

通行手形しかなかったエリートコース()

頭の悪い人が成り上がるグロい経済

 

どちらも無理で

 

ちょうど良い場所はないかと

たまたま拾ってもらえて

これは奇跡

 

 

これは本当に

どちらも併せ持つ、優しさを知った

 

そこからは何もかもが平和で

等身大の自分になった今

 

これを残りの人生にどうあてて

そんな

ここまで予想をずっと超えてきてしまった

もっと綺麗な一本道が出来上がると思ってた

 

何もわからない

脳的にはもう何も欲しいと思えなくなってる

それくらい子供の頃に想像してた

世界は完成

 

 

無理に可能性を拡大しても

自分らしさ、過去が取り憑く

 

吐き気

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも

 

 

 

今は今である

今が最初で

最後なんだ