きっと子供

人と付き合うとは一体何事か

考えれば考えるほど理解が深まり、そして流動的だなと思う

人は生まれてから死ぬまで変わり続けていく

なぜなら人という単語も、実態としては細胞や粒子の合体でしかない

細胞は分裂し、その基となる粒子は離反、結合し合っているこの世界で

一体これは"同じ"と言えるものがあるだろうか

科学の方程式だってきっと、世界を理解するには限界がきっとある

そんな中で我々人と定義されている流動的生態は

生きるという活動に熱を入れ

飯を食らい、眠り、番を作る

必要だから、それらを行うのである

今、自分にとって眠りと食欲の他にはあまりそういった欲が湧いてこない

というよりも、昔のように枯渇を感じていない

 

人と付き合うとは何か

友人であれば都合の良い関係だ

異性であればきっと男性にとっては性的魅力だし女性にとっては社会的地位に

それもまた年齢によって価値観が変わっていく

 

人単体でも流動的なのにも関わらず、誰か他の人とも付き合うというのは

人が壁をすり抜けようとするくらい難しく

壁はすり抜けられないものだ、と頭で固定概念を持つことによってのみ

お互いに安定した関係を維持することが出来る

 

全ては必要性によって定義付けられていく

きっと自分の体に時限爆弾が据えられていて、

何歳までに結婚しないと死ぬ、とでも設定されていたのなら

それは必死に相手を探すだろう

 

そして人と付き合うというのは

自身の変化を否定したときに強い粘りを見せる

付き合いが続くというのは、お互いに人と壁の関係性を"変える"意識がないことを意味する

あるいは意識があったとしても"我慢"している

 

現実は厳しい。

それがたまらなく愛おしかったのだと、死ぬときには分かっていたい。