青山一丁目と尾山台の坂が入り混じり、入り組んだ住宅街の中で、三鷹か井の頭公園に似た森林に囲まれたレストランがあり、自分は自転車をこっそりと、撤去されないよう置いた。
世界がぐるりと色を変えた。RPGみたくドット絵で表現されている。自分はそれを操作している。あみだくじか障害物競走のようなもので、上から下に、一抜けた人だけが次のステージへ行ける。残された人は死んでしまった。
2回ほどやって気がつく、これは自分が勝つように仕組まれている。
3回目、やはり自分がゴールに最初に辿り着いたら、彼女がいた。
世界が景色を変えた。
さっきいた、森林の中の店の入り口で、自分は自転車を探している。しかしどこにも見当たらなかった。タイヤだけが残されていて、ロゴにBONTRAGERと書かれていたので、やはり自分のものに違いがなかった。なんでこんなことになったのか、と辺りを見回すが、見つからない。
また世界が変わった。あみだくじRPGをクリアした自分は、彼女と対峙した。彼女は「自分が貴方の中に残るから、貴方の大切な一つのものがなくなります」と言った。
また世界が戻った。
自転車がないということは、今彼女が自分の中に居るんだとわかった。
この世界でも自分は彼女と邂逅する。
今、夢と現実の両方の彼女と自分は関係している。