少子化や自殺の原因のひとつって、将来に対して不安しかないことだと思うんだよね。どんなに酷使しても、年金は貰えないし、消費税は上がるし、贅沢な生活はできなくなるし、給料は先が見えちゃうし、結婚も子供もムリだし、頑張ってなにかが改善されるとは微塵も考えられないことだと思うんだよ。
— いっちー@バーチャル精神科医 (@ichiipsy) September 24, 2019
自分と同じニックネームで、同じようなことを考えている人のツイートが物凄く執筆意欲を湧かせたので思いを整理したい
"将来に希望が持てない"
これは現代日本に生まれた知性のある子供達の宿命である。
だからこの国に生まれた子供達はかわいそう、となるのかもしれないが、
そうだとしてもその子供達"だけ"が可哀想なのではない。
いつの時代もどんなところでも、子供には形は違えどそういう類の宿命がある。
生まれながらにして労働力と見なされていた産業革命期の子供達、
特攻隊にならざるを得ない子供達、戦争に駆り出される子供達、
色んな宿命が、生まれた子の数だけ存在している。
決してどっちが良いとか悪いとか、そういう話がしたいわけではない。
ただ、視野狭窄的に1つの事だけを考えすぎると、更に苦しむことになるから
せめて
「ああ、悩んでるのは自分だけじゃないんだな」
「いつの時代も子供って辛いもんなんだな(くそ大人どもめ)」
と思えるようになって欲しいので書いた。
で、その話の続きなんだけども
日本の子供っていうのは戦後特に"将来に希望が見えない"病になりやすい。
それは本物の政治経済を学べば(過去の出来事の暗記力を計測するための教科書からではなく、由緒正しいまたはプロパガンダ的な歴史書を読むことで)
今大人になっている人たちの中にも、当時の現状を憂いて、戦っていた人がいたんだな、と気付く。
学生運動について学ぶだけでも良い。
鎮静後どうなったか。
その後法律はどう制定されていったか。
その後政党はどのような思想で政治を行ってきたか。
...etc
そういう風に、事実らしいことをたくさん学べば
今よりも少しだけ、建設的な悩み方が出来る。
もしくは、そういった辛い気持ちに突き刺さるような芸術に触れ合ってみてほしい。アートは美味だけど現実感覚を失うなので、程々にするのが良いとは思うが。
なので基本的には学ぶことによって、
建設的に考えられれば、多少なりとも前進はする。
学ぶなかで自分の身の振り方もわかってくる。
そうやって尖と丸まりを繰り返していって、それでも心だけは折れずにいることがベストエフォートな気がする。
まあでも、大多数の人はそんなこと知らねーって必死に目の前の物事に取り組んでいたりするから、こういうメタ的なお話が出来るっていうのはある種不憫ではある。私も
だから、人生なんてやってらんねー、と思っていい時期もあると思うが、
そんな事思っているうちに生きていく上での諸問題は浮き上がってくるもので、それに対処する時間をかけていくうちに大人になっていく(このような課題に関する意識も薄れていく)のも事実。
将来を憂うことができるってことは自分の頭で考えられてるってこと。
与えられたものを鵜呑みにするだけの受け皿ではないから、この国では少数派になってしまうが。せっかくならその知性を、何かしら表現してみてほしい。
それで、そのための機会がないというのなら、やはり勇気を出して自分の環境を変えるか、自分のようなご老体が重い腰をあげて更に良い社会にしていくしかない。
余談
私の場合は大学生の頃この病気にかかっていた。
重症だった。仕事する意味が全く分からなくて、何もしたくない、が口癖だった。
一方で、レールから外れちゃいけないという強迫観念のせいで、ちゃんと就活をして、内定を貰ったりした。
(と言ってもやはり嫌だったので、しっくりくるベンチャー気質の2社しか受けてない)
超大手企業の内定を貰った瞬間の喜びといったらあれはすごい。
「これから先、人生に苦労しなくていいよ」
とか
「勝ち組レールの上で上手に生きてね」
と書かれた免罪符を渡されたようなものだから。
でも、そういう喜びも束の間、心の中にはモヤモヤしたものがあった。
「なんでまた相対的世界で競争せなあかんの?」
「自由意志は要らんの?」
「優秀な人間ってのは、自分が幸せならそれでええんか?」
だから結局その内定は辞退したりして、自分なりの反骨心をあらわにしたりして、今に至るわけだけども、やはり人生を燃やすにはこれしかなかった。